2009/11/20

爆睡

 どんな苦境でもよく食べる。ストレスが溜まると《気分転換》と言ってよくないものを食べる。なので、お腹がど〜もよくないことは、たしかに感じているのだけど、外をうろうろしていると、やはり、ちゃんとしたものが食べられない。
 どんな苦境でもよく寝る方だ。ひと晩中考え事をしていて、夢にうなされて、あるいは涙が止まらず。。。眠れなかった夜もあることはあるが、ストレスが溜まっても、けっこう寝てる方だ。睡眠時間は少ない。ほんとうは睡眠時間が人よりも必要なのだが、どちらかというと夜型で、自分以外の家人がみんな朝型なので、いつも睡眠時間が足りない。

 10月のはじめにJPが腰を痛めてから、彼は毎夜ベッドでのたうち回っていたので、自由自在に身体を動かせるようにわたしはのたうち回っているJPを放っておいて、ゾエのベッドで寝た。ゾエは、腰は痛くないけど自由自在にベッドを動き回る。たまにパンチを飛ばされたり、脚蹴りを食らったり、布団をはがされたりするので、だからわたしは、のたうち回っているみなさんのベッドを行ったり来たり。。。寝るところがなく、夜中に真っ暗闇の廊下で、「どこに寝ようかな」と考え込むような日もあった。だからずっと寝不足なのである。

 金曜日。ほんとうならば、午後マザメという町で日本語レッスンの予定だったのだが、マザメで午後1時半にレッスンを始めるには、トゥールーズの病院を11時には出なければならない。でも面会時間が11時からなので、11時以降にトゥールーズに居たい。その日の生徒は先週休んだリューシーさん一人だけの予定だったので、マザメの商工会議所に電話して、休ませてもらうことにした。リューシーさんのいつものクラスには、日本に2年間住んでいたニコラさんがいる。ニコラさんは日本語能力試験で二級も持っていて、初級のクラスで退屈している。先週リューシーさんは休んだので、わたしたちはあまり大したことができなかった。ニコラさんに連絡して、先週休んだリューシーさんに先週やったことを教えてあげてとお願いした。アシスタントがいると便利だなあ。

 カーモーを9時に出て、途中でノエミのための仮装行列に使う小物を買いに走り、高速道路を突っ走って11時5分前に病室に行くと、部屋は空っぽだった。廊下でうろうろしていたら、JPがキネといっしょにキネの部屋から出てくるところだった。筋肉増強用の道具だとか、ベーベルとか、そういう器具や道具が置いてある部屋だ。朝早くから、そこで身体の動かし方を習い、階段の上り下りをさせられ、廊下を行ったり来たりさせられ、ひと仕事して来たらしい。

 JPは痛くもかゆくもないらしいし、ちゃんと座ってご飯を食べられるし、トイレにも一人で行けるので、わたしはなんにもすることがない。だから、寝心地のよいソファーベッドで、雑誌をぺらぺらめくっているうちに、居眠りを始めたらしかった。
「ごー」と言ってる自分の寝息にはっとして目覚めた。
こんなにぐっすり寝たのはいつのこと。。。
JPも、「ゴー」といびきをかいていた。

 わたしは夕方のラッシュが始まる前にもうカーモーに帰って来た。ゾエを学校に迎えに行ったら、ゾエがとっても喜んでいた。
ノエミは金曜日の夜にお友達の家にお泊まりをして、土曜日の朝、友達と友達のお父さんと三人で、トゥールーズで開かれる《ジャパンエキスポ》の催しに行かせることになっていた。それはゲームとマンガのエクスポで、友達といっしょにコスプレをするのだという。
 「あんた、この忙しい時に。。。」
と言いつつ、そういうお出かけが必要なお年頃よと思い直し。。。コスプレの準備を手伝う。夕方2時間掛けて、プリーツスカートを縫ってあげた。だって、《日本の女学生の制服姿》に化けたいんだそうだ。
「日本の女学生はプリーツスカート履いてるもん」
と言う。すっかり忘れてたけど、このわたくしもプリーツスカートだった。フランスにはプリーツスカートのジャンバースカートなんて売ってないのだ。今朝病院に行く前に洋服屋さんを走り回ってけっきょく見つけられなかった。あるわけないので、縫ってあげた。

 ノエミはお泊まり、ゾエと二人っきりだった。寂しいなあ〜。
あした土曜日、予定通り退院できるかなあ〜。


 

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