2009/01/16

テレビの撮影隊

 休みが明けて新学期が5日から。
 そして6日、東海テレビの撮影隊がアルビに到着。その前から《コーディネーター》を任命されていたので、ホテルや車の手配、レストランの予約や撮影場所の諸許可もらいなど。。。年内ちょっと忙しかった。
 
 8人の若者はトゥールーズ空港に、4時間ぐらい遅れて到着した。前日の大雪でパリの空港は混乱状態であることは、インターネットの検索と、ラジオのニュースで把握していたものの、22時50分過ぎの到着となり、先が思いやられた。しかも、トゥールーズ到着便最後の飛行機で、荷物を受け取れなかった人が大勢おり、わたしの日本からのお客様方も、撮影機材を中心に全部で7つの大荷物、約100キロを紛失した。エア・フランスや税関との掛け合いがあり、紛失届を出し、荷物を積み込んでアルビのホテルへ。自宅に帰り着いたころには午前2時を過ぎていた。

 機材がないと撮影隊はやることがない。2月8日の放送も決まっているのに、手ぶらで帰る訳に行かない。ホテルのお兄さんがあちこちに電話してくれて、トゥールーズに専門的な機材をレンタルできる会社を探し当てた。そこに電話してみると、テレビ会社のパリ支社からも、ちゃんと連絡が来ていて、すぐに借りれることになった。9人で1台には乗れないし、スーツケースを無くした人は日常品の買い物もあるので、ふたつのグループに分かれて、機材を取りに行く人を乗せてトゥールーズに向かった。

 わたしは徒歩でもかなり方向音痴なので、トゥールーズという大きな街を、慣れない大型車で走るのはとっても不安だったのだが、もう一人の運転手は本業のほうをしなければならなかったし、わたしは日当をもらうことが決まっていたので、自分でトゥールーズまで行かなければならない。ホテルの人が地図に印を付けてくれて、アクセスについての情報をプリントアウトしてくれたので、時間通りに到着することができた。

 午後は、機材があったので、街の撮影もちょっとできた。どんどん寒くなって来る。トゥールーズに向かうころから雪が降りはじめていたが、夕方には積もってしまった。夜遅くなってから、サントセシル大聖堂の夜景を撮るというので、舞う雪のなか、がたがた震えながら、撮影が終わるのを待った。凍死するんじゃないかと思った。そのあとは早く帰りたかったのだが、フランスでのはじめての夕食ということもあり、顔合わせもしなければならないし、ホテルのそばのレストランへご案内した。窓から積もる雪を眺めながら、「あしたの朝、仕事に出て来れるかなあ〜?」と不安だった。でも、レストランでは8人の若者と、一人のおばさん(わたし)が、合コンのテーブルのように向かい合って、いっぱいお話をし、とても楽しかった。夜遅くなってから時速20キロぐらいで帰った。家のそばまで来たところ、最後のカーブで車がスリップして、ガードレールにぶつかりそうになったものの、なんとか持ちこたえて家にたどり着けた。

 水曜日。職人さんはお休みで出て来ないので、その間に工房やお店の下見をする。見習いさんたちが仕事しているところを撮ってみたりもする。街に出て、街ゆく人々の映像を捉える。街の中心をちょっと歩いた。もっと時間があれば、もっといろんなところに連れて行けるのに。。。

 木曜日は、アルビの職人さんの工房を撮影。丸一日、工房とお店で過ごし、インタヴューなどもあったのでかなり緊張した。夕方は職人さんの密着取材のために、3台の車で自宅へと向かった。子供さんや奥さまと過ごす職人さんを撮影し、ワイン農家のシャトーに落ちて行くまっ赤な夕日も撮ることができた。そのあと、職人さんのご招待で、ご近所のワイン農家を訪ねることになった。
 ワインの製造や貯蔵のたる置き場を見学し、わたし以外のみなさんは派手に試飲をし、たくさん買ってご機嫌で帰途に着いた。夕食は要らないというので、わたしはダッシュで帰って、JPが残しておいてくれた夕食をいただいた。子どもたちもまだ起きて待っていてくれ、ゾエは「歯が抜けたんだよ」と威張ってみせた。

 4日目、金曜日。早朝から、職人さんとの密着が始まる。工房での仕事、事務所での仕事を残らず取材して、職人さんとお昼をいっしょに食べた。午後は職人さんの作品の、一つ一つの丁寧な映像を撮る時間をもうけた。ホテルのお兄さんにも道具を貸してもらった。照明さんもアシスタントさんもずいぶん活躍していた。
 夕方ちょっとだけアルビの街が見渡せる高台に連れて行った。街がかすんでいてよく見えなかったが、とてもよい場所を見つけたので、翌日のお天気と相談しながら、また戻って来ることになった。夜は、街一番のレストラン(一つ星)でのお食事フルコースが待っていた。おもちゃ屋をうろうろしてから自宅を往復して来たわたしと、スーツケースを無くした女性1名だけがやけに普段着だったが、みなさんちゃんと着飾っていて素敵だった。フランス人の他のお客さんがたは奥の部屋に通され、入り口に近い方の丸く大きなテーブルで、わたしたちだけでひたすらしゃべり、たくさん笑い、いっぱい写真を撮って、とっても楽しいお食事となった。みんな名古屋から来たのに、だれも名古屋弁を話さないのには感心した。わたしはその場に一人でも鹿児島県民がいたら、すっかり鹿児島弁になるのに。

 5日目、最終日。朝早起きをして、ホテルのそばに出ていた朝市の映像をとり、朝日が昇る頃にアルビ市を見渡せる丘に登った。滞在中ずっと曇っていて、カメラマンもちょっと絶望的になっていたのだが、この日はとってもよいお天気となった。朝日に光輝く建物の映像や、久しぶりに見る太陽のおかげで、ニコニコしている街の人の表情を捉えることもできた。気温もちょっと上がって来た。

 アルビに、日本から、テレビの撮影隊が来ているというので、地元の新聞記者も駆けつけた。最終日なので、お店の中の撮影と街頭インタビュー。飛行機に乗る前に機材を返さなければならないので、予定よりも早くアルビを出発し、みなさんがパリに向かって旅立つ空港で、わたしはとっても寂しくなった。でも、また2月に帰国した際、名古屋でお会いできるだろう。

 この番組は、2月8日に東海テレビの《スタイル+》という番組で、15分ほど放映されるそうだ。愛知県を中心に三重県や岐阜県など。
お楽しみに〜〜。

 

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