2008/04/03

2月20日 彦根へ

 福岡から帰って来た夜ぐらいから、風邪の諸症状が出始めた。いよいよ鹿児島を発つ朝は、5時に起きて、6時半ごろには家を出た。実家の向かいに住む従兄が、送ってくれることになっていた。鹿児島で働いている友人達からも誘いがあったけれども、朝が早すぎたので遠慮した。

 空港で朝ご飯を食べ、あっという間に搭乗の時間がやって来た。飛行機に乗り込む時に、母と従兄が、寒い空港の屋上で手を振っているのが見えた。いつも、わたしを送ってくれた人たちは、あの屋上に上って手を振ってくれる。いつもいつも、見えている。

 どんどん具合が悪くなる。名古屋空港に着くと、すぐに近鉄名古屋駅に行かなければならない。彦根に向かう前に、大阪の編集さんと会う約束だ。お昼ごはんにはまだ早く、ジュースを飲んで、おしゃべりをして、豆腐屋さんに連れて行っていただいた。
 鼻が詰まっているし、耳はよく聴こえなくて、なにがなんだか良くわからなかった。編集さんにはフランスでも、この夏名古屋でもお会いしている。次回の作品にしようと思っている本のあらすじを、ゆうべ従兄のパソコンでダッシュで書いたので、それをお渡ししたが、帰ってからまたゆっくり検討します。。。というようないい加減なものだった。

 編集さんが手伝ってくれたので、新幹線の切符を買うのも、乗り場を探すのも、問題なくできた。ホームに出るのも戸惑わずにすんだ。編集さんはそのまま東京方面に出張とのことで、ホームでお別れした。わたしは一人になったので、またふと思い出し、空港まで迎えに来てくれた友達に電話をした。出ない。仕方ない。もう声も聞けないかもしれない。

 夏にやっていた彦根駅の工事は終わっていて、エレベーターを使うことができた。姉と高校3年生の姪が待っていてくれた。そのまま、たこ焼きを食べに行った。「なにが食べたいか」と訊かれるので、「カレーライス」と答える。スーパーでカレーライスの材料を買った。その隣にあるおもちゃ屋さんで、ゾエに頼まれていたおもちゃをわたしが選び、姉が買ってくれた。
 彦根にはまだ雪が深く残っていて、吹く風も冷たかった。姉はよくこんな寒いところで暮らしているなあ、と感心する。


 「明日は、日本海を見に行くよ!」
具合悪くて死にそうな姉が言う。
「へ〜?日本海ってえ〜?近いのお〜?」
「オバマ氏を応援してる小浜市に行くよ」
なに?それえ〜?
地図を見たら、滋賀県の隣に福井県があった。。。地中海は見たことあるけど、日本海は見たことがなかったので緊張してしまう。40年の人生で「福井県のものです」という人にも会ったことがないので、どんな言葉を話し、どんなものを食べているのか、非常に興味がある。そして、日本海がどんな色をしているのかも、気になるのであった。。。

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