2007/12/17

ニューカレドニア情報、草間美香さん




 フランス海外領土、ニューカレドニアのヌメア市で、89年から94年まで、日本語を教えていた。
わたしが学生の時に、人気女優主演の映画の舞台になったから、森村桂さんの『天国に一番近い島』の同名文庫本よりも、映画の映像の方が有名で、「ニューカレドニアに住んでた」というと、「ああ、きれいなところですよねえ。映画で観ました。」と言われることが多い。

 あんな美しい所では生活はのんびりとしていて、人はみんな優しく、みんなお友だちで、食べるものにも困らず、時間に負われることもなく、お金の問題なども起こらず、交通事故もなく、みんな長生きできて。。。そんなことを想像してしまうかもしれないけれども、そんな『楽園』は、ソーソーない、と思う。

 わたしはイルデパンという島のホテルに泊まり込んで、従業員に一ヶ月日本語を教えたことがある。1993年の年末だったと思う。当時のニューカレドニアはハワイ、オーストラリアに継いで、新婚旅行者の多いところだった。だから、ホテル、空港、船会社、ダイビングクラブ、お土産屋、免税店、銀行、病院の人までもが、日本語を習ってくれていて、日本人は大した苦労もなく観光を楽しめる島だったと思う。
 93年のクリスマスとお正月を挟む一ヶ月、わたしはよく海岸に座って夕日を見ていた。フィリピンの火山が噴火したあとで、太平洋には広い範囲で雲が掛かっていた時期だ。空は時間とともにオレンジから紫のグラデーションをなし、夕日は溶けて行くパッションフルーツ味のアイスクリームみたいにおいしそうだった。あれほどおいしそうなものを生み出せるのは、自然の力ぐらいしかないと思う。

 2002年にはもうフランスに来ていたけれども、友人や親戚が「あなたの住んでいたニューカレドニアで、すごい事件があったよ」と教えられた。「夢みたいな島だと思っていたけど、危ないところだったのねえ」と言われ、なんだなんだ?とびっくりした。

 その事件の裁判がこのほど現地で行われ、容疑者には15年の禁固刑が言い渡された。
けれども、まだまだナゾが残っている事件のようだ。

 ナゾのひとつ、2002年5月2日に、美香さんとイルデパンにいた、日本人観光客の行方を、関係者は必死に追っている。このほど、その行方探しの目的も含めて、もっと美香さんの事件を知ってもらうために、考えてもらうために、呼びかける報道番組が、日本で放送されることになった。

 21日の16h55〜17h20、テレビ放送(東京テレビ)の「速ホゥ!」という番組だそうだ。

日本の人、ぜひ見てください。そして、2005年5月2日にイルデパンに居た観光客は、ぜひ連絡してあげてください。美香さんの事件には目撃者や、証拠物件が少なく、わからないことが多いので、ほんの少しでも美香さんとすれ違った人は、連絡して欲しいのです。


「草間美香さん」で検索すると、このような記事が出てくる。

【シドニー13日時事】南太平洋のフランス領ニューカレドニアで2002年に旅行中だった千葉県出身の草間美香さん=当時(28)=が殺害された事件の判決公判が12日、ヌーメアの重罪裁判所であり、アントワーヌ・コニュ被告(42)に禁固15年(求刑禁固20年)が言い渡された。現地メディアは、同被告が上訴するとの見通しを伝えている。
 事件は02年5月6日、リゾート地イルデパン(パン島)の岩場で草間さんの遺体が発見され、警察はコニュ被告とその兄を逮捕した。しかし、物的証拠が乏しく、2人とも事件への関与を否定したため、裁判は開始が遅れ、今年11月下旬にようやく始まった。判決では、兄は殺害に関与していないとして無罪となった。

現地で行われた裁判の模様について、証言の内容などなどについて、現地新聞の翻訳はこちらのサイトから。
http://newcaledonia.x10hosting.com/index_jp.html

 日本のみなさん、よろしくお願いします。

1 commentaire:

Unknown a dit…

はじめまして、こんにちは。草間美香さんが気になって調べる過程でたどり着きました。
この事件に興味を持ったのは、美香さんと最後にあった日本人(一週間後に会う約束をしていた)から話を聞いたからです。先日、snsの旅行関係のオフ会でその方に会いました。彼の話だと、会う約束をしていましたが再会出来ず、心配しながら帰国したところ、ニュースで事件を知ったそうです。美香さんの家に行き、線香をあげたそうです。