2006/06/25

旅行計画

 友達のために、インターネットで調べものをしていたのだった。

 夏休みに日本から友達が来る。せっかく日本から来るのだから、パリには行きたいと思うけど、パリに行きたいといわれたら、ちょおっと困る。遠いので。
「パリの土産は空港か飛行機の中で買うとして、地図で見たら、スペインとかって近そう?行ける?」などと言ってきた。

 うちを拠点にして、10日の全滞在期間にこの辺を案内して、残った3-4日もあれば行ける『すぐそこの外国』が4カ国ある。
 イタリアとモナコと、スペインとアンドラだ。車ですすーっと行ける。

 モナコのそばにJPの親戚が住んでいて、モナコで冠婚葬祭をやったから、行ったことがある。モナコというのは、映画祭のあるカンヌや、マティスの美術館のあるニースに向かって行くと、いきなり現れる『ロッシェ(岩)』の上に、美しく聳えるお城が見えて来る。そこには、歳取った髪の薄い王子様やら、おてんばで浮気者で、おしゃれで派手なお姫様が、ゴシップ紙に狙われながら住んでいる。水族館と植物館が素晴らしい、金持ちしか住んでいない国だ。イギリスのバッキンガム宮殿みたいに、宮殿の入り口におもちゃみたいな兵隊さんが立っていて、むすっとした顔のまま一直線に地平を見ている。(宮殿は見ていない)ちょっと笑わしたろ、と思って、兵隊さんの周囲でおちゃらけたことをやってみたけど、笑わなかった。あれは、面白い。

 アンドラというのは、フランスとスペインの国境になっているピレネーの山頂にある、小さな小さな国で、冬に行くのはけっこう大変だ。ここには10年前の里帰りの直前に『お土産』を買いに行った。ここはいちおう『外国』なので、お土産が免税で買えるのだ。この頃ではフランスではタバコにかけられる税金がものすごく高いらしいので、バスツアーが出て、タバコやお酒を買いに訪れる人たちでにぎわっているらしい。タバコを外国に行ってまで買うなんて、ちょっとあほらしい。はっきり言って、タバコを吸う人は嫌いだ。

 イタリアもスペインも自動車や電車だけでなく、自転車やヒッチハイクや徒歩でも行ける。ふと思ったが、馬でも行けるんだろうか?馬はパスポートもないだろうし?どうだろう?今度調べてみよう。

 うちからだとスペインまでバスで旅行するのが一番簡単で、安上がりだと、JPの意見。
ただし、マドリッドやバルセロナまでだとかなり遠いし、大都市のホテルに泊まったりするのは高くつくので、私にはとんでもない旅行になってしまう。できない。
 お金がないから今年は旅行をせずに、来る者は拒まずでお友達を歓迎しようと思っていたのだから、スペインまで旅行することになるのは、かなりまずい。

 とりあえず、友達がお金を出してくれるというので、『冷房も車もないエコロな夏』を目指していたJPにむっとされながら、子連れでも安心、冷房完備の快適なレンタカーを借りることにした。それで行けるところまで行く、ということになった。モナコはフランス語が通じるし、コートダジュールは前に住んでいて、懐かしくもあるので、モナコまでは行ってみたいと思っている。フランスの終わりにちょっと侵入しているようなモナコを出ると、JPのおばあさんが住んでいた、フランス領のマントンという町があって、そこを過ぎるとイタリア国境の税関にたどり着き、イタリア領バンティミーという小さな町まで15分も掛からない。

 友達が10日しか滞在できないというのは、実に淋しい。フランスの私が見て気に入っている場所だけでも、全部案内している時間はないし、私が行ったことがないけど、ぜひ観光してみたい場所というのもある。
 「また来たい。来て別なとこ廻ろう」と言わせるしかない。

Aucun commentaire: