2006/02/21

誉められちゃったよーーん

 ゴマ豆腐を作ろうと思って、30パーセント引きのくずを買った。海苔入りごま塩とにがりも手に入れたが、キッコーマンのお醤油はなかった。味噌と梅干しはあるので買わなかった。紅ショウガがあって「オオッ」と思ったが、実は紅ショウガは嫌い。山川漬けがあったらうれしいのが、そんなローカルな漬け物はない。

 JPとノエミは食卓に出ている食品のラベルを、食事の間中じっと見つめるのが癖だ。そして読み上げるのが悪い癖だ。最初はいちいちうるさいと思っていたが、ノエミが「赤いのは着色料で、保存料が入ってる」などと読み上げると、食欲が失せるどころか、母親として恥ずかしくなってしまうので、安心ラベルのついたものだけを売っているお店に通うようになった。

 そのお店に置いてあるのは安全な食品だけだ。例えば小麦粉や砂糖などは自分でスコップで欲しいだけとって、紙袋に入れてレジで計ってもらう。だから自宅に帰った時には読もうと思ってもラベルがない。我が家では小麦粉、米、スムール、ポレンタの粉、ポップコーン用のトウモロコシ、豆類、砂糖、塩、ごま、片栗粉、ベーキングパウダー、お菓子の材料や調味料。。。スコップですくって買ったものなので、台所の棚には私がラベルを貼った瓶が並んでいる。これで誰もラベルを読み上げる者がいなくなった。
 このような事情があるので、一週間に一回、遠くの「このお店」まで買い物に行くことになっている。今週は子どもたちがいるので、遠くまでわざわざ出掛けるのはやめようかとも思ったのだが、春のような陽気だったので、ドライブのつもりで出掛けることにした。車の中ではコートは要らなかった。

 でも、子供と出掛けると落ちついて買い物はできない。物をひっくり返さないか気になって仕方がない。神経質に見張っていてもひっくり返すから、それを元に戻したり、喧嘩をはじめた二人を引き離したりと疲れてしまう。よその子供を見ていると我が家の子どもたちは「まだましな方」とも思えなくもないのだが、それでも「静かにして」「じっとしてて」などと言い続けているので空しくなる。「細かいことを気にしすぎ。子供はこれくらい普通」との意見もたびたびあり。

 車の中で「アンタたちを買い物に連れて行った私がバカだった」とかぐちぐち言いながら、もう一軒行くつもりだったお店には行くのをやめて、帰途につく。「ほらほら」とせかしながら自宅前に到着。玄関の脇の歩道に自転車を止めていた男性が居て、その人は自転車にまたがる前に、手袋をはめているところだった。

 すれ違いざまに娘たちが「こんにちは。失礼しまーす。」と大きな声で言った。60代ぐらいの男性が、胸を抑えて、目に涙を浮かべ、
「なんて行儀の良いお嬢さんたちなんでしょう!今どきこんな子どもたちは珍しい!」と天に向かって腕を広げながら、大きな声で言った。

 そして、子どもたちに「お母さんはいいしつけをしてるねえ」私に向き直って「この調子で頑張りなさい」と言った。

 私のほうこそ涙が出そうになった。
自分の親のしつけが良かったんだろう、と思った。
誉められて元気になった私は、家の中に入ってから「ほらみなさい。いつも厳しくしてるママンのおかげで誉められたじゃないの」と威張り散らすのであった。。。2006年02月21日 火曜日

 ノエミは「私たちが行儀よかったおかげで、誉められてよかったね」などと言っている。こいつってやつは。。。
 ゾエは舌を出して「カカ・プート」と叫んだ。解説すると舌を出したのは、あまり意味はなくて、今ちょっと癖になっている仕草。それから「カカ」はうんちのことで「プート」はおならの音のつもり。要するに意味がないのだが、幼稚園で今「カカ(うんち)」とか「ピピ(おしっこ」と叫び合うのが流行っているらしく、どこに行っても誰にでも「カカ・ピピ」を意味なく連発する。

 「こら行儀悪い」と言って、追いかけ回しながら、みんなで笑った。
笑う門には福が来ると言うし。。。
がんばっていこー!

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